【アイナナ】ダンスマカブル 感想
アイドリッシュセブン ダンスマカブル読了しました!(4月の話)(今はもう5月末)
もともとアイナナを始めたきっかけが「山中Pが脚本担当したストーリーが読みたい」だったので、念願叶ったという感じです。
いやほんと…山中ワールドだった…のにめちゃくちゃアイナナだった。。。山中Pがアイナナすごく読み込んで書いてくれたんだなあと伝わる…。
キャラクター別に所感をまとめました。
リベリオン
リーベル
まさに八乙女楽以外務まらない格好良さ。役当ててもらったレベル。楽から残念なイケメン要素を抜いたような。(?)
幕間で楽が「一緒に酒が飲める」と話していたのすごくわかる。絶対気が合うね。
クヴァルと崖で戦った後、アルムを抱えて崖へ飛び下りるシーンをめちゃくちゃ脳内再生してます。スライディングしててもかっこいいし、しっかり抱きしめて背中で転がってってもかっこいい。かっこいいかよほんと。
冒頭でアルムを抱えたまま空中でシャオの銃撃を避ける姿も見たいです。かっこいいかよ。
普段から肌も髪も色が白いから、血に濡れた姿が絶対映える。かっこいいと思うんですよね。死に際とか吐血とか。かっこいいかよ。
もうかっこいいしかでてこない。
名前は「自由」。せやな。
クウラ
最初めちゃくちゃ爽やかないいやつじゃん!珍しい!と思ってたら爆弾魔とわかり「ああ、いつものだ」と安心しました(笑)
また爆弾とかミリタリーの本広げて環にびびられてるんだろうな。(笑)
迷惑かけて、迷惑かけられて、それでも自分の生き方はないがしろにしない。
と、いいこと言ってくれるのも実にヤマさん。
あとエンディングでクウラがリーベルの後をきちんと継いでくれているのが嬉しい。
ヤマさん超いい役もらってよかったね……!!
名前は「注意」「気配り」「世話」「治療」など。なんて爽やか!
山中P、アイナナの最初の記事書いたときにヤマさんすごく推していたので、その気持ちがにじみ出てるな~って感じます。
フーガ
リーベルをかっこいいと思う人が多いということは、フーガに感情移入する人も結構いそうだと思うんですよね~。
憧れていた人が、自分が思い描いていた理想像と違うことをしだしたときの違和感。
死に直面してはじめて死を恐れるフーガにも、一般市民性を感じますね。
他人のことや体験していないことを、わかったつもりになることに、いいことないんですよ、ほんと。
ダンスマカブルの意味を考えると、けっこうなキーキャラクターなんじゃないかなと思います。(ダンスマカブルの意味は後述)
幕間を見てて、そういえば役者タイプの人だった…と思いだす。
名前は「逃走」。せやな。
いっそ最後まで、リーベルにつっかからずに逃げきれたら、命だけはあったんじゃないかなとも思いますね。
黒縄夜行
ヴィダ
今までにないはじけた役だなあ~~~と驚くし、でも天だしやりきれて当然だよね~~~と安心もする。
カバネ戦の熱演が好き。けどこわい。
立ち絵が口元おおわれててかわいいので、どんなに険しい顔でも凄みが緩和されていたのが心の救い。(?)
死者の声を聞くというヴィダにリーベルが説教する様は、天に楽が九条さんのことを言い聞かせる姿を連想させるなあ…。
他人の夢ばっか叶えていないで、お前はどうしたいんだ、って。
最後まで死者の声を振り払えなかったヴィダをみて、天は何を思うんだろう。
幕間でも「役をもらった意味を考える」と言っていたので、5部の前にぜひ考えてみてほしい役どころだなと思います。言ったよな!絶対だぞ!
名前は「命、人生」。
プラセル
た、環~~~~~つらかったねがんばったね~~~~~~!!!
環推しの人大丈夫でしたか~~~~~!!!???
ってめちゃくちゃ心配になる役。
と思ってたらやっぱり幕間でべそべそしてんじゃんもう!!山中P鬼!!すき!!(?)
死人が身近にあるって思うところを、なんとか自分の母親に重ねてほしいところだね……それだけが頼り……
プラセルいい子なんだけどね…人の不幸に喜びを感じるってところがなかなか他人に理解しづらいだけで…
しかもなんちゅう死因……いすみんいじめてたら死んじゃうなんて……環……がんばったね……
またね~~~環が「親父みたい」って感じちゃってるのがね~~~~そうなんだねつらいねがんばったね~~~~~!!!
環のためにも、すごくほのぼのした黒縄夜行のスピンオフを作ってあげてほしい。(?)
個人的にはプラセルって3部以前のヤマさんに重なるところあるなって思うんですよ。
プラセルが抱えている世界への復讐心は、クウラVSプラセルを通して言われたヤマさんにとっては痛いだろうなあ、と思って。
そしてクウラとしてかっこいいセリフもらって、正面からプラセル=昔の自分をたたっきれるの、ヤマさん楽しいだろうな~。
へそ出しに地味に幼さを感じる。
名前は「喜び」。くうう………何に喜びを感じているか考えていると、環父のひととなりを想像してしまう……くうう……
オルカ
どこにも依存しない、っていう生き方は、虎於とどことなく重なりますね。
ビジュアル、個人的には普段よりオルカのほうが好みなんですよねえ。
幕間で環を慰めててやさしいな。
名前は「絞首台」。これだけ意味がつかめないんですよね…黒縄夜行の首を絞める存在ってこと?
黒縄とは、「殺生、偸盗(ちゅうとう)を犯した者が落ちる地獄」だそうです。
夜行は百鬼夜行からきてたりするのだろうか。
ユニティオーダー
クヴァル
なかなか熱い展開のキャラだと思います。もうこいつ主人公なんじゃないか?
龍之介は、普段は優しくてテレビではワイルドで売っているので、お堅い印象のキャラって確かに新鮮なのかも。
改心した後は、結構誠実さがいつもの感じで発揮できてて楽しそうだな~と思う。
降格してもアルムの味方でいたいと思ったクヴァルには、スキャンダル後のTRIGGERも感情移入しやすいんじゃないかな。
名前は「苦悶」。アルムのことを思うと……
ロイエ
中間管理職をするユキ(笑)まあハッピーアワーもある意味中間管理してたよね…
モモと役を交代したほうが普段っぽい、確実に(笑)
けどだからこそ、だよなあ。
ダンスマカブルの後で星巡りの観測者も見たんですが、またパパやん!ユキってばイクメン!(?)
名前は「後悔」。シャオ………
クヴァルはまだアルムとやり直せたからいいけど、ロイエはのらりくらりしてたらシャオが死んじゃうんだもんなあ……そりゃ後悔だよ……
パパやってるロイエと幼いシャオが見たい。
ライデン
三月が男らしい役をやるのって、本人楽しいと思うんだよね!代永さんにとっても!
幕間では身内に結構人気だったので、みんな男らしい役好きなんですね。さすが男子。いや環のライデン見たいな普通に…
名前はライデンシャフト=「情熱」っていう説がとてもしっくりくるけど、ライデンだけだと「苦しみ」になるそうです。
山中Pのことだからきっと二重性を持たせているに違いない。
シャオ
「千さんの義理の息子だなんて恐れ多い……」とぷるぷるしながらやってたらかわいいな。
しかもそれ、星巡りの観測者ではモモちゃんだったポジションですよ。余計恐れ多い。(笑)
しかし壮五推しとしては突然あっけなく死んでしまってすごくウッってなりました…しかも環と死因一緒じゃん……MEZZO”推し強く生きて……
でもプラセルはいじめた後もけっこう生きてたじゃんか……!
シャオはアルムがより恐怖を感じる対象だったってことでしょうか?
まあシチュエーション的にも「まさか身内のシャオが」とか「エレベーターがつくまで逃げ場がない」とか、いろいろプラセルとは違うもんなあ。
アクション映画をたくさんみて研究するそーちゃんが好きです。すっごくかっこいいよ。山向こうからピンポイント狙撃するシーンとか。
鋭い眼光もすっごくかっこいいよ。立ち絵が常に見下してる感じなのがすごく好み。
二面性のある役に本人は不安を覚えていましたが、アイナナ学園やアイナナ警察を読んだあとだと「大丈夫じゃないかな…」と思わざるを得ません。(笑)
住民用の顔がいつもテンションなのがまたね。本人が役としてやるには複雑なのかもしれませんね。いつもってなんだっけ?みたいな。
名前は「見て」。過去を掘りたくなる名前だな……
ユニティは「統一」。
ナーヴ教会
エーテルネーア
モモちゃんがすごくおとなしい役をやっている……!
「ユキの上司とか無理無理!!!」って言いながらやっててほしい。
もうちょっと活躍シーンが見たかったなあ……
名前は「永遠」+「拒否」。生きていればなあ…ほんとに…あんなエンディングにならずに済んだのに…。。
ミゼリコルド
ナ、ナギおまえ、おまえ……ってなっていく役でした。
特別ストーリー自体初見なので「うおー標準語!」だけでもびっくりしたのになんだあの救いようのない悪役は!!!
キャストコメントで中二病発していたのはそういうことか!!!とだいぶ後で納得しました。(笑)
幕間ではもちろんべそべそしていました。だよね!!!しかもアイナナのメンバーとほぼ共演シーンないし…さみしかったね……
最後逃げちゃうんかい!となかなかスッとしない役どころなのもまたね……
でもこのダンスマカブルを勧善懲悪にしたくない山中Pの気持ちもわかる。
名前は「慈悲」。重傷を負った騎士を苦しみから救うとどめの一撃も指すそうだ。
なんという……ナーヴ教会にとって不要となったエーテルネーアを斬り捨てるのにふさわしい名前じゃないか…ククク…(十字架)
アルム
アルムが語る「いろんな人間がいる地上は面白い」というメッセージは、山中Pがずっと言っている。
名前は「凶器」。超ネタバレだー!
忘れられた者たち
カバネ
一織のドラマ作品でかなり好きなほうなんですよね、カバネ。
陸も幕間で言っていましたが、けだるげな感じが、今までにない一織だな~と思い新鮮。
あと印象的なのはヴィダとの戦闘で発揮した不死性ね!みじん切りされたらアニメ化できない!!
でもそんなゾンビ一織を想像するとおもしろいので、このシーン好きです(笑)
撮影現場が気になるところ。
何より、カバネとクオンの関係って、今後のメインストーリーでの一織と陸の関係になっていくんじゃないかなあ…とも思ってしまうんですよ。
ダンスマカブルでは、クオンを救うためによかれと思って尽くした1000年前の出来事を、時間が経つにつれて後悔していくカバネ。
本編では、陸をスーパースターにするとどうなるか、九条両氏が散々脅しを言っています。
それでも、今はまだ「七瀬さんをスーパースターにする」という夢を追い続ける一織。
これが悪いほうへ行かないといいね…5部待ってます……
クオン
本人も幕間で言ってたけどなんといっても不老不死って設定がね……陸……憧れるかどうかは……複雑だねえ……
しかも上述したカバネとの関係を思うとね………
陸って結構、明るいキャラでも神秘的なキャラでも、オールマイティーにこなせるんだなあ、とちょっと感心。
コノエ
いやトウマそのものッスね!!超いいやつ。
尊敬する人に、仲間に尽くしたいトウマのいいところがきれいに抽出されているな~。
ところで名前を振り返ると「屍」「久遠」「近衛」か!超ネタバレやん!
全体まとめ
ダンスマカブルの意味を調べると、「死の舞踏」という死生観に行きつきます。
「黒死病が流行した当時、葬式で一人踊りだすと、身分や出自関係なくすべての人が踊りだした」という現象がもとになっているそうです。
アルムが持つ「凶器」、そしてリーベルの語る「死」の前には、貧富もアークも地上も関係なく平等だ、と表したいのかな、と思います。
人はみな死んでしまうのは一緒。だから人がみな精一杯生きているのも一緒。
命の価値に差はないんだよ、というメッセージは、まさしくリーベルの目指す「平等」そのものですね。
平等に食べ物を食べて、平等に年を取り、平等に死ぬ。
その平等を壊す存在がクオンのような不死、というわけですね。
感染症である天子の「凶器」を取り除いた代償が不死であり、それが不平等だという描き方は、進化していく医療へのアンチテーゼっぽいな、ともちょっと思う。急にSF。
だからエンディングで不死を選ぶと、あれだけさらっと流されちゃうんだろうなあ。
フーガのような、死を恐れる人たちは、死を特別なものに思っているのかなあ。
ダンスマカブルの意味を考えれば、葬式に悲しもうが踊ろうが死因が黒死病だろうが漏水だろうが、死は平等に来るものなのに。
リーベルはこの考えをしっかり持っているから「与えられた生をただ生きるんじゃなくてしっかり全うしよう」とか「死ぬ時だけじゃなくて、生きている間もみんなが平等になれればいいのにな」とか、かっこいいこと思えるんだろうな~。かっこいいな~。
いやでも、この考えを山中Pが引っ張ってくることになんだか好感を覚えちゃいますね。みんな違ってみんな愛しい、実に山中Pだ。
ダンスマカブル、山中Pがアイナナにどんな思いを込めたか考えていると、すごく面白いな~。
名前がそれぞれリベリオン:ラテン語、黒縄夜行:スペイン語、ユニティオーダー:ドイツ語、ナーヴ教会:フランス語で固められているのもこだわりですよね~。
忘れられた者たちだけ、ヨーロッパじゃなくて東洋(日本語)なのもね~。隔絶されてる感じあるよね~。川は実は三途の川だったのかな~(?)
演じている本人の気持ちも考えてほしいようなこと言ってたからな…
人間臭さがすきで、アイナナすきになったんだろうなあ。山中P。
戦闘が始まる前の雰囲気づくりがめちゃくちゃゲームっぽいのもすきです。
パリーンってエフェクトが見えるようだ…(笑)
おまけ:ブックレット
ラストワンを除いて中古で並んでいたので思わず購入してしまいました……こういうのくじの景品にするのアイナナ君常套手段と聞いて戦慄してます……
山中Pの書下ろし小話とか読みたいじゃないですか……
リベリオン
アルム誘拐時のリーベルーーー!!!イラストーーー!!!それ見たかったやつ!!!!かっっっこいい……!!
絶対めちゃくちゃウルトラかっこいいと思ってたので…!下でのシャオとロイエのやりとりも見たい!!
黒縄夜行
小話のくだらなさが……こういう黒縄夜行が見たかったんです……ありがとうございます……
ヴィダのイラストがいちいちかっこいい。やっぱデザイン好きですね。細身の天に首や手首まですっぽりのだぼだぼ上着、よく似合ってる。
あと幼少期のイラスト……!!!それが見たかった……!!!ありがとうございます……
奴隷服みたいな貧相な服を華奢な子に着せたい時期があるので見てて楽しいです。
ユニティオーダー
小話、1行目で「シャオ視点!!!!」となり、読み終わったら「親子…………」と言葉を失いました。
本編読み終わってから物語を反芻しているうちに、最推しはロイエ隊長だな、とじわじわ思い出してきたので、この小話すごくすごく愛しいです……シャオ……
シャオ役を壮五がやる意味って、本編では二面性ある役が当てたかったのかな?くらいにしかヒントがないんですが、このブックレット読むと山中Pから壮五への愛あるプレゼントにしか思えなくなってしまいました。
だってロイエ隊長めちゃくちゃいいパパですよ。こんな父親に壮五が出会えていたらと思うと……
シャオがよく言う「たまたま」にも、山中Pの壮五感が出てると思うんですよね。
誰でもよかったけど、たまたま自分が無作為に選ばれた。その偶然を尊ぶ気持ち。
これは壮五がIDOLiSH7に加入した頃を思い出すんですよね。
小鳥遊社長に「たまたま」スカウトされたことがきっかけで、大学を辞めて親に勘当されてまで音楽活動への一歩を踏み出せた。
MEZZO”結成のきっかけだって、「たまたま」見せ場の環ダンスの後が自分のパートだったというだけで、テレビで注目を浴びた。
こういう展開って、よく「運命」「必然」って表現されますが、壮五にとっては「たまたま」起こった「きっかけ」にすぎないのかもしれないな、と思うんです。
周りに声をかけられたことがきっかけでも、アイドル始めよう、と思ったのも、MEZZO”頑張ろう、と思ったのも、最終的には壮五なんですから。周りに強制されたわけじゃない。
シャオも、拾われたのは「たまたま」かもしれないけど、拾われた以上は「お父さん」に恩義を返したいと思って、放送の仕事を引き受けたのかと思うと……シャオ……
いつ自分が、地上の他の子と取り換えられてもおかしくない。彼らと自分の違いは、拾われたか見捨てられたか、それだけ。
それがわかっているから、幸せなユニティオーダーの地位を守るために頑張るんですね、シャオは。
もう最後の1行のセリフが………本編ではギャグシーンだと思っててごめんね……()
ロイエ隊長がシャオに思う「今まで殺した地上の民への罪滅ぼし」という気持ちもめちゃくちゃ好きです。優しい人だな……
シャオは替えが効くと思ってるけど、ロイエ隊長にはシャオが唯一無二の息子なんだっていうのが、本人も死別後に自覚するのがまたね……せつないね……
ロイエ隊長も、食べていくための仕事だ、とか、いいポジション用意してね、とか、組織のためというより自分が感じる幸せのために頑張っている印象あるんですよね。そこは親子で似てる。
リーベルやヴィダのような、リーダーとしてみんなを生かす(活かす)責任を全うしようとする人たちとは、また違うかっこよさがあるなあ、と思います。
ナーヴ教会
ページ数の都合なのはわかりますがユニティオーダーのイラストこっちに入ってるーー!!!
平和なユニティオーダーも見たいんです……こっちの小話でもロイエ隊長活躍してて嬉しみ……
エーテルネーアの深堀はもっとできると思うので、小話ありがたいです。
忘れられた者たち
カバネさんマジかっけえっす!!!!!!!!
イラストがいちいちかっこいい……アイナナを知らずに読んでたら見た目の優勝はカバネさんだと思う……眼光もフードの陰りも白い部屋の中に浮かぶ黒も雑に座るポーズも好きです
いやもちろん一織がこんなけだるげな役をやってるというのもかっこいいんですけど!!幕間の陸の評価めちゃくちゃわかってるなと思います。
小話のゆるやかな絶望感も好きですね……自殺未遂した後の部屋の映像めっちゃ見たいです……カバネさん……
以上!
【アイナナ】葵ひなたの最終目標は九条天なのかもしれない【あんスタ】
考えるほど、九条天と葵ひなたは似ている。
双子の兄とか、ブラコンとか、そういう記号もだけど、生き方が特に似ている。
ひなたくんのあこがれ、理想像として、九条天が存在しているのかもしれない。
そう考えた理由として、まずは九条天の特徴を3つ挙げます。
それらがいかにひなたくんに重なるか考察していくことで、二人の類似点あるいは相違点について考えていきたいと思います。
イベストやメインストの内容、セリフに少し触れていきますので、ご注意ください。
天には「自分がどう思うか」という視点がない
天には「ファンとの約束(チケット)は裏切らない」「いつでも同じオムライス(ライブ)を提供する」といった、プライドや曲げられないポリシーがある。
でも、なぜそのポリシーを守るかといえば「ファンがそう望むから」。
ファンが「アイドルにはそう在ってほしい」と願う思いに、天は応えたいだけだ。
誰の声も関係なく自分の心や直感に従う、環やナギとは真逆ともいえる。
他の誰に近いかといえば、他人の顔色を伺う壮五に近い。
壮五はしかし、「他人の期待に応えたい」という気持ちに後ろめたさがある。
自分を犠牲にしてでも応えなければならない、と無意識に思っているからだ。
一方天には後ろめたい気持ちはない。
目の前のファンのために自分にできる精一杯のことをする、それが天の思うアイドル像だから。
天には気持ちに裏表がない
かといって、天は自分を偽っているわけじゃない。
「TRIGGERのセンター、九条天」には、天使と悪魔という二面性はある。
けどどちらも、九条天の素直な気持ちであることには変わりない。
たとえば龍之介の売り込み方とは、全然違う。
龍之介は「沖縄出身の心優しいお兄さん」という素顔を持ちながら、売り方はセクシー路線。
ある意味、偽っている。
本人も悩み、そこを突かれるストーリー(3部)があった。
一方で、その裏表どちらもファンに受け入れられている。
だからこそ、龍之介は人気があるんですよね。
天は、お前の本音を言ってみろよと他人に言われたところで、「本音も何も、これが僕だ」と自信を持って言える。
天の中で一番優先されるのは、「自分を曲げないこと」であるのは確か。
けどその「自分」は、素の天じゃない。「TRIGGERのセンター、九条天」だ。
天の中では筋が通っていても、周りでは「本当か?」と楽のように疑いたくなってしまう人もいる。
真の意味で裏表がない楽がよく天に詰め寄るのは、「天自身のこと」「天自身の気持ち」が見えないからじゃないかな、と思う。
天はファンにもファンじゃなくなった人にも優しい
天は、自分を好いてくれる人はもちろん「ありがとう」と感謝を伝える。
自分を嫌う、妬む人には「いいよ、今は嫌いでも。また好きになれたらおいで」というスタンス。
ファンにも、ファンじゃなくなった人にも、天は優しい。
誰でもきっと、嫌いと言われたり、否定されたりしたら、嫌な気持ちになる。
でも天の言葉は、一切傷つける要素がない。
天を好きな自分も、嫌いな自分も、肯定してくれる。
「ああ、嫌われちゃった!」「いやな思いさせちゃった…」って、自己嫌悪しなくて済むんです。
壮五の趣味を否定したり、環の行儀悪さを否定したりすれば、二人は落ち込むし怒る。
ズールにファンコールを送っても、それがズールの求める愛情じゃなければ拒絶される。
天は、好き嫌いの感情や不平等な愛が相手に影響を与えるってことをよく知っている。
だから、分けてだてなく笑顔を向けてくれるのかもしれない。
(この辺は、モモちゃんにも似た気質を感じる。モモちゃんはファン目線から、アイドルに好き嫌いされたらいやだな、と感じているのかもしれない。)
九条天の思考は葵ひなたにも当てはまる
以上、3つの点について九条天の生き方を考察してきました。
この考え方やポリシー、ひなたくんにも大部分が当てはまるんです。
ひなたくんは、ゆうたくんとの違いを出すために「甘いものが大好き」と公言していたら、本当に甘いものが好きになってきた。
ひなたくんにとっては「甘いものが好きな葵ひなた」も今となっては違和感ない。
けど経緯を知っているゆうたくんからすれば、「本当に?」といつまでも疑いたくなってしまう。
甘いものに限らず、ゆうたくんが不安を抱く場面は無数にある。
ゆうたくんを優先する態度や、裏方仕事を率先して引き受ける姿など。
ひなたくんのそうした行動の根底には「ゆうたくんや皆に笑ってほしい」というシンプルな願いしかない。
どことなく、「ファンのため」だけを思って行動する天と重なるところがある。
ソロ曲を聴くと、ひなたくんは「キミ」のことばかり語り、「僕」「俺」といった、ひなたくんを表す一人称は一度も出てこない。
ここからも、「ひなたくん自身が何を思っているか」が見えてこない様子がうかがえる。
またひなたくんは、「ファンの子の言葉もうれしいし、ファンじゃなくても見に来てくれたらうれしい」という気持ちをナイトクラブで見せてくれました。
ここもやっぱり、天と重なる。
ひなたくんがこの考えを持つのはきっと、家族という一番身近な愛情を否定される経験を持つから。
自分はほかの人に悲しい思いをしてほしくないと思って、笑顔を振りまく節がある。
ツインピークスの入れ替わりをよく観察すると、ひなたくんの言動の癖が垣間見える。
ゆうたくんが扮しているときは人の悪口を言う。アルカロイドにやきもちを焼くし。
ひなたくんが扮しているときは太鼓持ちとか言葉を濁すとか、とにかく敵を作らない。
羽風先輩をひたすら持ち上げる。
対極を行く初期のズールの在り方が、ナイトクラブで切れていたゆうたくんだと思います。
自分や2winkを好いてくれる人が好き、悪意をぶつけてくる人(父親など)は嫌い。
(ズールに関しては、4部でこの在り方を改めるから、一概に同じとは言えませんが。)
天やひなたくんが、この生き方を選んだ理由
天やひなたくんは、楽やゆうたくんをはじめ、周りから「その生き方はつらくないか」とよく聞かれます。
でも二人には、この生き方を選んでなお自分らしくいられる自信が持てる、確固たる理由があるんです。
それは陸であり、ゆうたくんです。
誰か一人に愛されているから、世界中の誰から嫌われても、自分を保っていられる。
ひなたくんはまだ、自分の形をあんまりうまく描けていないから、とりあえず生き方だけ決まってる感じがする。
天のように、「これはファンが嫌がる」「これはファンが求めている」って、自分を客観的に見られるようになったら、強いんだろうな。
まとめ
天とひなたくんは、双子の兄である以外に似ているポイントとして、
「自分が何を思っているかの視点が足りない」
「裏表がない(のに他人に信じてもらえない)」
「ファンにもファンじゃなくなった人にも優しい」
などがあげられると思います。
二人に、求められた姿をなんでもこなせる道化力を与えて居るのは、間違いなく斉藤壮馬だというのも、外せない「似ているポイント」であると思います。
天の「へいらっしゃい!」は斉藤壮馬じゃないと許されないよ…
ここまで似てはいますが、私は天推しではなくひなたくん推しです。
それはひなたくんがたどってきた過程が大事だからです。
1年生までのひなたくんの自己犠牲精神に強く共感したからこそ、ひなた最推しになったところがある。
人に貢献していれば人に愛される、だから自分を愛する必要はないんだ、って。
ちょっと、1部や2部あたりの壮五寄りの考え方(なので私は壮五最推しです。)
天は、「九条天というアイドル」を、ファン目線で大事にしている。
ファンが嫌がること、求めないことはしない。
だから強いんですよね。
自分も、ファンの気持ちも、大事にしている。
ここがひなたくんの目指す場所ともいえます。
ひなたくんがうまく人生を生きた(何なら、同じ18歳になった)とき、九条天になっていたら、かっこいいなあ。
そういえば、5部の予告イラスト(?)は、陸と天でしたね。
これは…九条さんの話くらいしか残ってないからまあそうなるけど…
双子ばれするのかな…世間に…
楽しみなような、怖いような……アイナナ恐ろしい子……